导演:松浦史子
漢と唐という巨大な帝国に挟まれた六朝四百年は、北方異民族の脅威や王室相克の下に、いくつもの王朝が目まぐるしく興亡を繰り返した時代であった。漢帝国四百年を支えた儒教に代わって仏教や道教が興隆し、旧来の価値体系は大きな変化を余儀なくされた。「文学篇」では、この激動の六朝時代に、中国古来の神話的地理誌である『山海経』が如何に受容されたか、という視点から、六朝人の世界観・宇宙観の一端を考察する事を目的とする。採り上げるのは、『山海経』の注釈や「遊仙詩」によって知られる六朝始めの詩人・郭璞と、その郭璞と遊仙詩風の継承関係が指摘される六朝後半の詩人・江淹である。 「図像篇」では、検討の対象を、動乱の六朝四百年に先駆ける漢帝国四百年に拡張する。『山海経』が「異形」の博物を描いた図像を扱うことはよく知られる。しかし『山海経』の図像に関する研究は明代以降の図像の比較研...(展开全部)